小さな幸せを感じる日々の日記

人生辛かったり楽しかったり悩んだり寝たり起きたり。

成人してからも生き辛さを親のせいにして実家暮らししてる人の難しさ。

子供が親から受ける影響は計り知れない。

 

 

 このツイートを見て思った事。

この人は表層では親の過干渉を迷惑だと思っているし逃げたいと思っている。

しかし親の過干渉から受けた影響のせいで自分で判断する事が出来ずに身動きが取れないでいる。自分が生き辛いのは全部親の過干渉のせいだと思っている。

 

しかし、実際は

 

自分の親が過干渉なのではないかという知識を手に入れた為に、

生き辛さ、自分の人生でうまくいかない部分、両親と意思の疎通が図れない事を

全て「親が過干渉だからだ」で済まそうとしている。

自分は絶対的な被害者であり、問題の原因は親にあると思いこんでいる。

 

それは何故か。

 

それはね。

それが一番楽だからだよ。

 

この人は今でも実家暮らしから抜けられない理由も過干渉のせいにしているが、

本当の本音は「家を出て自分だけが苦労するのは嫌」なんだ。

 

過干渉だろうが毒親だろうがネグレクトだろうが、成人してしまったら自分で動かなければならない。

親に変わって欲しいなら親と議論を闘わせなければならないだろうし、親と対決しないのであれば自分の足で親元から逃げ出すか新しい人生を自分の手で切り開いていかなければならない。

 

けれども「親の過干渉のせいでそれも出来ない」というのは、親のせいにしているのが一番楽だからなんだ。

 

親元を離れたら、それこそすべての責任を自分で背負わなければならない。

生き辛さを親のせいにしてたら周囲からどう思われどう言われるかも薄々判っている。

だったらずっと実家にいた方が良い。

 

だって、実家にいればずっと被害者の幼児のままでいられる。

全ての責任を親のせいにして、精神年齢を鍛える必要もない。

親から子供扱いされる事は、この人にとって実はとっても楽なのだ。

 

そしてもう一つ、こういう人が実家から出られないのには大きな理由がある。

 

親に愛されたくない人はいない

 

こういう人はね、「過干渉の親」が嫌いなのではない。

親の「過干渉」が嫌いなの。

過干渉されずに、自分の望んだ形で親に愛されたいという気持ちはとても強いの。

だから本当はずっと親の側にいて子供のまま愛され続けていたいの。

 

だから親から離れて自分が(精神的に)自立する事ではなく、

一方的に親だけに変わって欲しいと願っているの。

だから、実家を出るわけにはいかないの。

でもプライドが高いからそれを口にする事も出来ないし、そもそも自分の思考すら捻じ曲げてしまっているかもしれないから、気づいてもいないかもしれない。

 

「親のせいでマインドを変える事すらできないのがなんでわからないのか」とこの人は喚いているが、本当は、「自分は被害者なのだから、加害者の親が変えるべきであって自分が考え方を変える必要はない」と思っている。

 

この人が本当に助けの手を差し伸べて欲しい相手は親なんだ。

 

どんな恵まれた環境にあっても、人生で辛い場面に出くわす事は誰にでもある。

そしてそれを誰か他人のせいに出来たらどれほど楽だろうか。

 

しかし、現実にはそう簡単には行かない。

「自分のせいじゃない。別の誰かのせいだ」と叫ぶ事は出来る。

けれども、それを事実として周囲に納得させて周囲の変化や手助けを得るのは容易ではない。

 

私は他人が変わるのを待つのが面倒だから自分で行動して環境を変えていってしまうし、その方が自分の理想に近づきやすいと思っている。

 

しかし、「他人のせいなのだから他人がどうにかすべきなのだ」という考え方から離れられない人は他人が問題を解決してくれるのを待っている。

その間常に社会に対して不平不満、嫌悪、悪意や悲壮感を撒き散らしながら、それでも希望を捨てない。ある意味感嘆する。

 

子供の頃に声を上げる事が出来れば、周囲の大人が守ってくれるかもしれない。

けれども、成人してしまった後であるなら、声を上げた後に起こる周囲からのアクションは自分の期待とは違うものになるだろう。

 

成人した人に周囲がやってくれることは、

誰かがどうにかしてくれる助けではなく、

自助努力が出来る様になるための教示なのだ。

 

なぜなら、周囲の人間は「親」ではないから。

問答無用で愛を与えて甘やかして心配してくれる親とは違うから。

 

だからこそこういう人たちは周囲の助けを否定する。

それは自分の望むものではないから。

 

助けて欲しいと叫んでいる相手が違うのだ。

周囲の人間は部外者なのだ。

心優しい人が助けようと試みるが、下手すると一緒に泥沼に引きずり込まれる場合もある。そもそも他人からの助け手は求めていないのだから、つまり助けようとする者は敵なのだ。

 

 辛い、苦しいと周囲に喚き散らしながらも、周囲が助ける事は出来ない。

こういう人は精神科に行っても治りづらいんだろうなぁ。

結局病院でも「病気なんだから医者が治せ」ってスタンスだから…。